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膀胱がん(泌尿器科)

記事ID:0000826 更新日:2021年3月1日更新 印刷ページ表示

診断から手術、放射線治療、薬物治療まで各専門領域のスタッフと連携をとりながら膀胱がん診療ガイドラインに基づいて、患者さんの病状に即した治療を行っています。

 

膀胱がんの診断について

膀胱がんが疑われる場合は、内視鏡で膀胱の内部を観察・診断します。尿が近い、繰り返す膀胱炎などは注意が必要です。喫煙は膀胱がんの危険因子です。痛みを伴わない血尿がある場合には内視鏡検査が推奨されます。

 

膀胱がんと診断されたら…

内視鏡で膀胱がんと診断された場合はMRI、CTなどで画像評価した後、診断治療のため、内視鏡手術を行います。(*病状によっては省略する場合があります)

 

手術治療について

内視鏡手術(TUR-Bt)

膀胱がんの組織検査および治療目的として内視鏡で腫瘍を削り取る手術です。麻酔後に尿道から内視鏡を挿入して腫瘍を切除します。術後はおしっこの管を膀胱内に留置します。3-5日程度の入院が必要となります。

 

膀胱全摘出

膀胱がんで筋層浸潤を認めた場合は、膀胱摘出が標準治療となります。男性の場合は前立腺及び尿道、女性の場合は子宮および膣の一部を合併切除します。手術前あるいは手術後に全身治療としての抗がん剤治療が必要となる場合があります。転移を有する場合でも抗がん剤治療(後述)にて効果が認められる場合は、症状緩和目的に膀胱摘出を行う場合があります。

 

近年ではロボット(ダビンチ手術支援システム)を用いた膀胱全摘出術を行っています。開腹手術と比較し、術後の早期回復が期待される新しい術式で、2019年から当科でも積極的に取り組んでいます。

 

尿路変向について

手術で膀胱を摘出した場合は、尿の出口を形成(ストマ形成)する手術を同時に行います。これを尿路変向といいます。腎臓から尿を運ぶ管である尿管を利用した『尿管皮膚ろう』あるいは小腸の一部である回腸を利用した『回腸導管』などがこれにあたります。ストマ形成術後は体壁に尿をためる袋を貼って生活します。膀胱がんの状態にもよりますが、『回腸を利用した新膀胱』を作成して、ストマ形成せず、尿道から排尿できる手術法も選択可能な場合があります。

(*主治医と相談が必要です)

 

抗がん剤治療について

膀胱内注入療法

膀胱がんは容易に再発することが知られています。再発予防目的に膀胱内に抗がん剤を注入する場合があります。上皮内がんなどに対して治療目的にBCG膀胱内注入治療を行う場合があります。

全身化学療法

画像検査にて膀胱がんが全身あるいはリンパ節に転移している場合、全身治療が推奨されます。従来の抗がん剤としてGC(ゲムシタビン+シスプラチン、あるいはカルボプラチン)およびMVAC(メソトレキセート、ビンブラスチン、ドキソルビシン、シスプラチン)などの抗がん剤治療が選択されます。
最近では『免疫チェックポイント阻害薬』と呼ばれる新しいタイプの薬剤が従来の抗がん剤治療で効果の乏しい膀胱がんに対して使用可能となりました。

放射線治療について           

全身状態などで上記治療が適さない場合、膀胱摘出を望まない場合には症状緩和目的で膀胱あるいは転移病変に放射線照射を行う場合があります。

(*適応については放射線治療医と相談となります)

 

参考リンク

国立がん研究センター がん情報サービス

https://ganjoho.jp/public/index.html

 国立がん研究センター がん情報サービスのロゴ


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