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口腔がん(歯科口腔外科)

記事ID:0000780 更新日:2021年3月1日更新 印刷ページ表示

 がんといえば日本人の死亡原因のワースト3に入る致死率の高い病気の1つですが、その中で比較的日本人には少ないといわれる口腔がんは、全悪性腫瘍の約1~2%といわれ、希少がん(珍しいがん)の一つです。口腔がんはその発症場所によって「舌がん」(写真1)や「歯肉がん」(写真2,3)、「口腔底がん」(写真4)、「頬粘膜がん」(写真5)、「硬口蓋がん」(写真6)とされています。また、口腔がんは早期発見できればその生存率は90%と非常に高い確率でもあるのですが、だからといって油断できる病気ではありません。

 口腔がんの症状はどんなものなのでしょうか?

 

 他の臓器に発症するがんとは異なり、口腔がんは発症する場所からも自分の目で見て確かめることが可能なはずなのですが、それでも気付きにくいがんといわれています。それは、口腔がんの初期症状には痛みや出血がなく、自覚しにくいことと共に、しこりに気がついても口内炎等と勘違いし、放っておくことが多いためであると考えられています。口腔がんの症状としては、まずは上記のように、口内炎とも思えるようなしこりです。しかし口内炎の場合はしこりが柔らかいのに対し、がんの場合は硬いことが特徴です。特に舌がんの場合、舌の真ん中や先端というよりも歯の当たりやすい両脇の部分にできやすいのが特徴ですので、よくチェックしてみてください。またがんの場合、表面に潰瘍やびらん(口の粘膜の表面にある上皮が剥がれたり傷ついたりしている状態)が見られることが多いです。そして口内炎であれば塗り薬などで長くても2週間以内には治るはずですので、2週間以上経っても治らない場合はがんの疑いがあります。更に進行がんであった場合、がんが大きくなって神経を蝕んだり痛み物質を分泌したりすることがあり、痛みが出てきます。さらに増大すると言葉が喋りづらくなったり、食事が取りづらくなったり、口が開かなくなったりします。また、がんが頸部のリンパ節に転移すると、あごの下や首のリンパ節の腫脹をきたすことがあります。

 

 口腔がんの治療は、基本的には外科的療法、つまり手術が中心となり、放射線療法、抗がん剤による化学療法、痛みや他の苦痛に対する症状緩和を目的とした緩和治療などがあります。(当院では口腔がんを含め頭頸部がんの治療は、歯科口腔外科、耳鼻咽喉科、放射線治療科、形成外科等と頭頸部腫瘍カンファレンスを行い治療方針を検討しています。)手術は口腔がんとなっている部分を切除するわけですが、手術療法には、(1)局所切除術;がん全体と周囲の正常組織の一部を切除する手術法。がんが骨まで拡がっている場合には、そうした骨組織の切除も行います。(2)頸部郭清術;頸部リンパ節と頸部のそのほかの組織を切除する手術法。最近では術後の後遺症を低減させるため、これらの組織を可能な限り温存する外科療法が工夫されるようになってきています。(3)再建外科手術;体の一部の再建を行う手術。形成外科と共同で口腔や咽頭、頸部などを修復するために組織移植などを行うことがあります。口腔内の欠損に対しては、通常患者さんのお体の別の部分(腕の皮膚…前腕皮弁や、お腹の皮膚…腹直筋皮弁、足の皮膚…前外側大腿皮弁など)を使って再建します(写真7)。初期のがんは切除後に重い後遺症が出ることはあまりないでしょう。しかし、進行がんの手術で切除する範囲が広くなると言葉や食事に悪影響が出ますので、リハビリテーションが必要で各種の摂食嚥下訓練、頸部運動訓練などを行います。

そのため、できるだけ早期に発見し治療することにより生活の質を落とさないことが大切です。口の中に異常を感じたら直ぐに治るだろうと自己判断せず、かかりつけ歯科医院で診察してもらってください。言い尽くされている言葉ですが、「早期発見、早期治療」!!です。

(なお、掲載しております写真は当科で治療を行った患者さんのものです。写真の掲載にあたりまして患者さんにその主旨を説明したところ、快く了承をいただきましたことを申し添えます。)

 

 

写真(1)舌がん​
写真(1)舌がん

 

写真(2)上顎歯肉がん​​
写真(2)上顎歯肉がん

 

写真(3)下顎歯肉がん​
写真(3)下顎歯肉がん

 

写真(4)口腔底がん​
写真(4)口腔底がん

 

写真(5)頬粘膜がん​
写真(5)頬粘膜がん

 

写真(6)硬口蓋がん​
写真(6)硬口蓋がん

 

写真(7)​​​​右側舌がん(術前)​
写真(7)右側舌がん(術前)

 

写真(7)右側舌がん(術後)​
写真(7)右側舌がん(術後)


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