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肝細胞癌に対する当科の取り組み(内科)

記事ID:0000828 更新日:2021年3月1日更新 印刷ページ表示

肝細胞がんは、慢性肝疾患、特に肝硬変を基礎疾患として発生することが多く、肝内に多発したり、再発する可能性が極めて高いがんです。肝細胞がんは治療前に全身の状態や、肝臓の機能、腫瘍の大きさや個数などを検討し、より効果的で侵襲の少ない治療を選択する必要があります。

肝細胞がんに対してはさまざまな内科的治療が確立されています。

1.経皮的ラジオ波焼灼術(RFA)

経皮的ラジオ波焼灼術(以下)は、径の電極を病変に挿入し、ラジオ波電流を流し、電極周囲に熱を発生させることで、がんを熱して死滅させる治療です。肝細胞がんの患者さんは肝機能の低下を伴っていることが多く、がんに対する治療だけでなく、肝機能をいかに温存できるかによっても予後が大きく左右されます。は外科手術と違い、肝臓を切除する必要性がないため、肝機能を温存することができます。または局所麻酔で治療可能であり、身体機能が低下した高齢者でも治療を行うことができます。

肝細胞がんの画像1

肝細胞がんの画像2

2.経皮的マイクロ波凝固療法(MWA)

マイクロ波が水分子を回転させることによって摩擦熱を発生させる電子レンジと同様の原理を利用してがん細胞を焼灼します。過去にも肝細胞がんの局所療法の一つとして臨床に取り入れられていましたが、狭い範囲でしか焼灼ができないという欠点があり、あまり普及しませんでした。年月に日本でも使用可能となった次世代のマイクロ波凝固療法(以下)は欠点を克服し、よりも更に強力に、回の穿刺で大きい焼灼範囲を得ることが可能となりました。と同様に局所麻酔での治療が可能であり、肝臓の機能を損ないすぎることなく、身体的負担も少なく治療を行うことができます。

3.肝動脈化学塞栓術(TACE)

肝細胞がんは進行すると肝動脈から腫瘍への栄養を供給するようになります。その性質を利用し、血管内カテーテルを挿入し、腫瘍が栄養をとっている細い動脈まで進ませ、そこで抗がん剤などを入れ、動脈の血流を遮断して腫瘍細胞を壊死させる方法です。やでは制御できない大きながんや、がんの個数が多い症例で行う治療法です。また腫瘍個数が少なく小さながんであったとしても、やと併用することでより確実に腫瘍を死滅させることができます。当院では大腿動脈(足の付け根の動脈)アプローチに加えて、橈骨動脈(手の親指の付け根の動脈)アプローチを行っており、より患者さんへの負担が少ない治療を目指しています。

肝細胞がんの画像3

 

4.肝動注化学療法(HAIC)

と同様に、カテーテルを使用して腫瘍へ栄養を供給している肝動脈へ抗がん剤を入れる治療です。静脈から全身に抗がん剤を投与するのに比べて、何倍も濃い抗がん剤が作用し、全身に流れる抗がん剤の量が少なくなるため副作用も少なくなります。

5.全身化学療法

分子標的薬と呼ばれる治療薬を中心に治療を行います。年月には免疫チェックポイント阻害剤を併用した治療も適応となりました。近年著しく治療内容が進化している分野であり、今後も更に治療の幅が広がることが期待されます。

6.放射線治療

骨に転移したときの疼痛緩和や、脳への転移に対する治療、血管に広がったがんに対する治療を目的に行われることがあります。

 

以上の治療を、肝細胞がんの大きさ・個数・脈管浸潤の有無、転移の有無、肝機能、患者さんの体力など総合的に判断して、最適と思われる治療を提案いたします。

 

主な治療件数(年月年月)

ラジオ波焼灼術

(マイクロ波凝固療法を含む)

64件

肝動脈塞栓術

89件

肝動注療法

70件

全身化学療法

31件

 

 

当院における肝細胞がんの予後(全例:外科手術例や無治療例も含む)

肝細胞がんの画像4

 

肝細胞がんは、他のがんと比べると再発率が非常に高いことが特徴です。

再発を抑えるためには、背景の肝疾患のコントロールが非常に重要となってきます。当院ではB型肝炎やC型肝炎の治療に加え、近年増えてきている生活習慣が原因のアルコール性肝疾患や脂肪肝についても積極的に精査と治療を行っています。


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患者さん及びご家族の皆さまへのお願い
※当院は原則予約制です。初診はかかりつけ医で予約を取り、紹介状をお持ちください。
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