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口腔ケア

記事ID:0001096 更新日:2021年3月1日更新 印刷ページ表示

Q:周術期の口腔ケアに期待される効果は?

 

A:歯科疾患のある患者さんや口腔内の衛生状態が不良の患者さんは、口腔内細菌による合併症(手術部位感染、病巣感染)が予防されることが期待できます。

 

 手術部位感染は、頭頸部がんや上部消化管がんなど口腔に近い部位の手術のときに、病原性微生物を含んだ唾液が創部に直接暴露することによって起こると考えられています。

 病巣感染は、手術部位から離れた部位に存在する根尖病巣や歯周病由来の病原性微生物が血行性に離れた部位に移動して生じると考えられています。

したがって、侵襲の大きな手術や免疫機能が低下する放射線治療、化学療法時には、治療が開始されるまでにこれらの根尖病巣や歯周病を治療することが大切です。

 その他、周術期の口腔ケアには、麻酔挿管時の歯の脱落などのトラブル回避や経口摂取支援による患者のQOL向上などの効果も期待されています。

 また、人工呼吸管理時の気管内挿管による誤嚥性肺炎等の術後合併症の予防や、脳卒中により生じた摂食機能障害による誤嚥性肺炎や術後の栄養障害の予防等も期待されます。

 

 

 

Q:周術期の口腔ケアの対象は?

 

A:・頭頸部・呼吸器・消化器領域等の悪性腫瘍の手術

 ・心臓血管外科手術

 ・人工股関節置換術等の整形外科手術

 ・脳卒中に対する手術

 ・臓器移植手術

 ・造血幹細胞移植

・がん等にかかわる放射線治療、化学療法および緩和ケア

…等が対象となります。

 

 

Q:周術期の口腔ケアはいつから開始すればよいですか?

 

A:がん疾患、医科疾患の治療決定後、早ければ早いほどよいでしょう。

 がんと診断されてから、固形がんの場合2週~1か月後、血液がんの場合数日以内にがんに対する治療が開始されることが多いです。少しでも歯科治療を行う時期が早いに越したことはありません。とくに感染源となる歯が存在する場合、直ちに治療を開始することが望ましいでしょう。

 化学療法中や放射線治療中は抵抗力が低下し、感染しやすくなります。抗がん剤や分子標的薬には口腔粘膜炎などの有害事象を起こすものがあります。 地域歯科医院の先生と連携することにより、継続管理をより積極的に行いやすくなります。

抗がん剤・頭頸部領域への放射線照射による「粘膜の損傷」「乾燥による機械的刺激の増加」「免疫力低下による感染」等による口腔粘膜炎(口内炎)は、一度できてしまうと治癒に時間がかかるため、予防に務めることがまずは大切になります。口内炎が重症化した場合はQOL(Quality of Life)を著しく低下させることから、歯科口腔外科では主治医より紹介を受けた患者さんへの介入を行っています。

 

 

 

口腔ケアの実際

 

 口腔内細菌は、歯に付着した歯垢や食物残渣のみに存在するわけではありません。したがって、口唇・口腔粘膜や舌などの軟組織の乾燥や汚れも確認していく必要があります。プラークコントロールやスケーリングは口腔内細菌の減少のみを目的にしているわけではなく、歯周病などの感染巣を改善する目的で行うものであり、理想的な時期は手術1〜2週間前までに治療が完了するのが望ましいとされています。

 実際の口腔ケアは、ブラッシングだけでは清掃困難な歯石や着色、バイオフィルムを機械的に除去することが目的です。必要に応じて歯科医師による術前の歯科処置を行うとともに、歯科衛生士による歯科清掃器具を使用した、機械歯面清掃を行っていきます。

 

お口の中を清潔に保ちましょう

 


がん終末期の口腔トラブルの特徴

 

 がん終末期には、全身状態の悪化、セルフケア能力の低下、薬物(オピオイド、ステロイド、抗コリン薬など)の影響、歯科受診機会の減少などにより、口内炎、口腔乾燥、口腔カンジダをはじめとしたさまざまな口腔トラブルが生じ、QOLが低下します。がん終末期には口腔トラブルは非常に“一般的”なものとして生じるものであり、予防対策を講じるのはもちろんのこと、適切な治療やケアが求められます。

 

 

入院前・後にかかりつけ歯科医院への受診

 

歯科口腔外科では、周術期口腔ケアの対象となる全患者さんを院内の歯科医師だけで管理することは不可能であるため、口腔内の情報を確認し近隣のかかりつけ歯科医院や在宅訪問診療医とも連携した管理を行っています。

 

周術期等口腔機能管理
参考文献:
・谷口英喜 術後回復を促進させる周術期実践マニュアル より引用改変
・一般臨床家,口腔外科医のための口腔外科ハンドマニュアル‘18
・梅田正博 周術期等口腔機能管理の実際がよくわかる本

 


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