ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 経営企画部 > 広報室 > 胃がん

本文

胃がん

記事ID:0001095 更新日:2021年3月1日更新 印刷ページ表示

胃がん治療はわが国が世界をリードしている領域の一つです。その病状、病期によってさまざまな治療を行います。少し前までは胃がんといえば手術が第一選択でしたが、現在は早期のものでリンパ節転移の可能性がないものは内視鏡を使って切除し、それだけで治ってしまいます(ESD,内視鏡的粘膜剥離術)。しかし、それより進行した胃がんは、従来通り厳密なリンパ節郭清を伴う標準的手術を行います。

腹腔鏡下胃切除について

 当院では早期胃がんに対して以前から積極的に行っており、傷が小さく痛みも少ないため、早期に退院される患者さんが多くいらっしゃいます。早期胃がんに対しては、臨床試験の結果などから開腹手術と同じくらい安全であることが分かってきました。一方進行がんに対しては、開腹での胃切除術を施行した方がよいと考えています。患者さんの状態に応じて開腹、腹腔鏡それぞれのメリットを考慮した治療を提案しています。

機能温存手術について

 進行がんの場合、再発を防ぐために胃と周りのリンパ節などをしっかり切除することが重要です。一方、早期胃がんに対する治療としては、胃を全部とるよりも、少しでも胃を残して機能を温存できないかという考え方も広がりつつあります。胃がんの部位はそれぞれですので、その部位に応じて幽門側胃切除術(上側を残す)、噴門側胃切除術(下側を残す)などを考慮しています。胃の上部に早期胃がんができた場合、切除した後に単に食道と残った胃をつないだ場合には、どうしても食べたものが胃から食道に逆流する症状が起こってしまいます。これに対して、観音開き法や、ダブルトラクト法など機能温存の再建法を採用し、術後の逆流を減らす取り組みも行っています。

高度進行胃がん

一方、高度進行胃がんに対しては、手術だけではこれ以上の成績向上は望めないと考え、積極的に化学療法(抗がん剤の使用)と手術を組み合わせて治療を行っています(抗がん剤投与を手術前に行い、がんを小さくして手術を行う術前化学療法など)。
 近年、消化器がんに対する化学療法、免疫療法の進化は目覚ましく、胃がんにおいても例外ではありません。以前からの化学療法剤に加えて、分子標的剤という薬もどんどん世の中に生まれてきています。2018年にノーベル生理学賞を受賞された本庶 佑先生らの開発による「免疫チェックポイント阻害剤」もそのひとつです。このように、以前と比較すると、進んだ病状であっても選択肢が増えました。当院ではこうした進んだ病状の患者さんについては、色々な科と相談して一番いい治療を選択するようにしています 。

定期検診の重要性

胃がんが大きくなると、ごはんが食べられなくなったり、嘔吐が起こるようになったりして、栄養が吸収できなくなり体重が減ってしまいます。当院では、食べられないような状況になった場合でも、積極的に術前栄養管理を行っており、無事に退院される患者さんも多くいらっしゃいます。本当はそのような症状が出る前に診断がつく方が望ましいのですが、患者さんとお話をしてみると、全然症状がなかったと言われる方も多いのです。症状がある場合は、なるべく早く医療機関を受診し、また症状がなくても定期検診を受けることをお勧めします。

リハビリと栄養の重要性

手術前後の運動と栄養が非常に大切であることが分かってきています。当院では手術が決まった時点で、リハビリテーション科を受診していただき、また栄養管理についても説明させていただきます。術後も翌日から介入することにより、早期に元気に退院することが可能となってきています。

手技の進歩、器械の開発、新規抗がん剤、チーム内コミュニケーションの充実で胃がん治療は今後も進化していくと予想されますが、当院では、これまでの豊富な経験を基にできる限り客観的に情報を提供し、その上で私たちが考える治療の選択肢を充分に説明したうえで、診断と治療を行ってまいります。

日本胃がん学会より「胃がん治療ガイドライン」が公表されており、一般の方もインターネットや冊子による閲覧が可能です。参考にしていただけると幸いです。

2020年胃がん症例 101例2020年 胃術式 の画像

 


診療受付時間
8時30分から11時30分
患者さん及びご家族の皆さまへのお願い
※当院は原則予約制です。初診はかかりつけ医で予約を取り、紹介状をお持ちください。
外来診療日
月曜日から金曜日
祝日・年末年始を除く