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多くの病院において放射線治療室は地下に設置され、閉ざされて暗いイメージがあります。当院の放射線治療室も西館の地下1階にありますが、待合室は南側の半地下になった部分を利用して外壁を全面ガラス張りにし、開放的で明るい空間としています。天気の良い日は明るい日差しが差し込んで眩いばかりです。
当科では、2015年11月から汎用放射線治療装置のVarian社製True Beam STxが稼働しており、位置照合用回転型CT、位置照合用のX線透視装置ExacTrac)、高精度寝台など、最先端技術が注ぎ込まれた放射線治療装置となっています。また、精密な位置照合が必要な場合には患者さんの体動を抑制するための固定具(シェルやバックロック)を積極的に作製することで、脳や肺への定位照射を安全に実施しています。前立腺癌、頭頚部癌に対しては強度変調放射線治療
Intensity Modulated Radiation Therapy(IMRT)、その他の臓器においても画像誘導放射線治療Image Guided Radiotherapy(IGRT)による高精度放射線治療が可能です。放射線治療装置の性能が良くなったことで骨転移への対症的な通常照射においても従来の装置と比べ、患者さんへの身体的負担が少ない治療ができています。
また、乳癌の放射線治療においては上半身用の病衣を着用していただいて放射線治療を受けていただくようにしています。照射した日には照射実施カードに実施済の印がつけられます。当院では照射実施カードの印はかわいいキャラクターのシールを毎日換えて貼っています。放射線治療を毎日受けることは身体的にはつらくなくても精神的につらいことがあります。毎日換わるシールが楽しみだと、喜んでくださる患者さんが多くいらっしゃいます。
当院の高精度放射線治療装置が稼働して早7年が経過しました。大きなトラブルもなく順調に治療できています。全ての患者さんが安心して放射線治療を受けられるようスタッフ一同細心の注意を払って日々の放射線治療にあたっています。
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